エンボスキャリアテープとは
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エンボスキャリアテープとは
携帯電話や精密機器の電子部品を梱包するプラスチックや紙でできた梱包資材です。半導体、コネクタ、LEDの世界で非常に多く使用されています。薄いシートにくぼみ(ポケット)を作ってリールに巻取り、ポケットに部品を入れて上からカバーテープ(トップテープ)で蓋をします。
リール1巻のポケット数はリールの大きさにもよりますが100~数百万ポケットになります。梱包された部品はリールごとマウンター(表面実装機)にセットされて基板に中の部品が実装されます。エンボスキャリアテープは表面実装用の梱包資材として使用される以外にも、細かい部品の保管や在庫管理に使用されています。
1.エンボスキャリアテープに梱包されるもの
そのほか、接点板、バネ、ねじなどの細かいものや、携帯電話に使用されるシールドケースなども梱包されます。
2.エンボスキャリアテープに梱包するメリット
- ハードトレーに比べて実装スピードが速くなります
- ICチップ等の極小部品を大量に破損等の心配なく運ぶことが出来ます
- 部品の保管、在庫管理が容易になります
3.エンボスキャリアテープの種類
エンボスキャリアテープには大きく分けて2種類あります。
①オープンツール(汎用品)
エンボスメーカーが保有する規格金型で生産するエンボスキャリアテープ。ポケットは四角形や円形などの単純な形状で多種多様な部品に対応できるようになっています。メーカーにより様々なサイズがあるので梱包する部品に一番近いサイズを選んで購入します。金型代が不要、短納期での納入が可能などのメリットがありますが、購入ロットが大きい、ポケットサイズが大きくて製品がガタつくなどのデメリットもあります。
②カスタム品(特注品)
梱包する製品に合わせた形状の金型を起工して生産するエンボスキャリアテープ。コネクターやシールドケースなど輸送中の変形に注意が必要な部品はカスタム品が多く用いられます。エンボスキャリアテープの設計をユーザーで行う場合とエンボスキャリアテープメーカーが行う場合があり、後者の場合は部品図面、または部品をご用意頂き、ポケットについてのご要望を伝えて頂くだけで設計が可能です。金型代がかかりますが、製品に合わせたポケットができるので梱包後の変形や破損などのリスクを最小限に抑えることができます。
4.エンボスキャリアテープのできるまで
①シート材を加熱
②プレス成型
③リールで巻き取り