金型設計

エンボスキャリアテープの成形方法

エンボスキャリアテープの成形方法には主に3通りあります。

①圧空方式

加熱したシートを圧縮空気で凹型に押し付けて成形する方法。エンボスキャリアテープの成形方法で一番多い方法です。

②プレス方式

加熱したシートを上型と下型で挟みこんで成形する方法。ポケット内部の形状やRがきれいに出るのでコネクタなどの端子の逃がしが必要なポケットや異形状、深絞りの成形に適しています。

③真空ロータリー方式

金型内部を真空状態にして金型を回転させながら凹(凸)型にシートを吸いつけて成形する方法。極小ポケットや狭ピッチの成形に適しています。

弊社ではプレス成形機を9台保有し、コネクタや携帯電話等のシールドケースのエンボスキャリアテープを中心に生産しております。

プレス成形の金型

弊社の金型はポケット形状の入駒を作りベース金型に組み込んで成形する入駒方式を採用しています。ベース金型を共用することで金型費用を抑えることができ、また入駒にすることで改造がしやすいメリットがあります。金型は設計から製造までほとんどの工程を自社工場にて行っており、 通常約2週間で金型が完成します。お急ぎの場合はご相談により短納期で仕上げることも可能です。

量産金型と試作金型

弊社で作製するエンボスキャリアテープ金型は量産金型・試作金型の2種類があります。

試作金型は1型あたりの取り数を量産用よりも減らして金型費用を抑えた金型です。開発段階でのテスト用や展示会での製品展示用など少量が必要な場合に最適です。試作金型を量産金型として流用することもできますが、取り数が少ない分製造コストがかかるため、エンボスキャリアテープの単価は量産金型の場合よりも割高になります。試作金型は形状などにもよりますが、追加工を行うことで量産金型への改造も可能です。

主な試作金型のパターンは3通りあります。

①量産金型と同じポケット形状を製作

②部品の大まかな形状でポケットを製作

③複数のポケット形状を1型で製作

試作サンプルはテーピングをして納品することも可能です。